目次
WordPressでバックアップが可能なプラグインは多数ありますが、
今回は様々な機能を持つ「BackWPup」とその使い方を説明します。
BackWPupで行えること
本体ファイルとデータベースを1つのファイルにまとめる
1つのファイルにまとめることで、バックアップの管理がしやすくなります。
バックアップから除外するフォルダを設定できる
バックアップが不要な部分を指定したり、容量が大きい部分を分割してバックアップも可能です。
定期バックアップ設定
指定した時間に、定期的に自動でバックアップを取る設定が可能です。
バックアップデータの保存場所の指定
任意のフォルダだけではなく、他のサーバー上や、メールに添付して指定のメールアドレスに送るということも可能です。
外部サービスへの自動アップロード
- Dropbox
- Amazon S3
- Microsoft Azure
- Rackspace
- SugarSync
上記の外部サービスへの自動アップロード設定が可能です。
記事のXMLエクスポート
記事データのみを抽出することも可能です。
導入環境の確認
執筆時点でのBackWPupのバージョンは3.6.9です。
このバージョンでの最低動作環境は、
PHPが5.3.3以上、WordPressが3.9以上となっています。
しかし、セキュリティの問題や、必須バージョンが上がるということも考えられますので、可能な限り最新バージョンを利用しましょう。
ジョブ(バックアップ動作)の設定
ここからは実際に動作設定の説明になります。
BackWPupではバックアップの設定のことを「ジョブ」と呼んでいます。
実際にジョブを作成してみましょう。
プラグインを有効化すると、サイドメニューにBackWPupの項目が追加されます。
始めはジョブがありませんので、「新規追加」ボタンからスタートします。
一般 タブ
ジョブ名
好きな名前でOKです。
ジョブタスク
このジョブで実行したい項目にチェックを付けます。
- データベースのバックアップ
- ファイルのバックアップ
にチェックが付いていれば通常のバックアップは問題ありません。
- データベーステーブルをチェック
にチェックを入れていると、データベースの不具合を自動でチェックしてくれます。バックアップには直接は関係ないですが、あって損はないです。
バックアップファイルの作成
バックアップをまとめたファイルの名前と、ファイル形式を設定できます。
分からなければそのままでOK。
ジョブの宛先
バックアップファイルをどこへ保存するかを指定できます。
ここでは大きな区分を指定するだけで、詳細設定は後ほど可能です。
複数選択も可能ですが、その分バックアップ作業の時間も多くかかります。
フォルダーへバックアップ
WordPressが配置されているフォルダー内に保存されます。
メールでバックアップを送信
指定したメールアドレスへバックアップファイルを送信します。
FTPにバックアップ
WordPressの配置場所とは別のフォルダーや、別のサーバーに保存したい場合に指定します。
その他の項目
外部サービスへバックアップファイルを自動的にアップロードします。
Dropboxは使用している方も多いのではないでしょうか?
ログファイル
バックアップ作業を行った際に、指定のメールアドレスにログを送信します。
初期状態では、バックアップ時にエラーが発生した場合のみログを送信するようになっています。
常に送信させたい場合は、「エラー」のチェックボックスを外します。
スケジュール タブ
手動で1回ずつバックアップを取る場合、「手動」にチェックが付いていればOKです。
定期的に自動でバックアップを取ってほしい場合は、「WordPressのcron」にチェックし、希望の時間帯を設定します。
スケジューラ―の種類は「基本」で問題ありません。
DBバックアップ タブ
バックアップを行うテーブル、ファイル名、ファイルの圧縮を設定できますが、特別な理由がなければ、設定を変更する必要はありません。
ファイル タブ
WordPressのどのフォルダーをバックアップするか指定できます。特別な理由がなければ、設定を変更する必要はありません。
バックアップデータのサイズが非常に大きい場合、ここで分割してバックアップを行うということも可能です。
プラグイン タブ
特別な理由がなければ、設定を変更する必要はありません。
DBチェック
(ジョブタスクでデータベーステーブルをチェックするように設定している場合のみ)
特別な理由がなければ、設定を変更する必要はありません。
バックアップ先の設定
一般タブの「ジョブの宛先」にチェックを入れたタブが追加されていますので、そこから詳細な設定を行えます。
宛先:フォルダー
バックアップファイルを保存するフォルダーを指定します。
また、そのフォルダに保存するバックアップの最大数を指定できます。指定数を超えた場合は古いバックアップから削除されます。
宛先:メール
メールでバックアップファイルを送信する際の宛先と、最大ファイルサイズを設定できます。
宛先:FTP
バックアップファイルを保存したいサーバーのFTP情報と、バックアップファイルを保存するフォルダーを設定できます。
宛先:Dropbox
このプラグインは様々な外部サービスへの自動アップロードに対応していますが、今回はDropboxへのアップロード設定の手順を説明します。
あらかじめDropboxへログインしているとスムーズです。
認証されていないことを確認し、「Dropboxのアプリ認証コードを取得」をクリックします。
このような画面が表示されますので、へのDropboxアクセスを許可します。
(Dropboxへログインしていない場合、先にログイン画面が表示されます。)
認証用のコードが表示されますので、BackWPupに戻り、「Dropboxのアプリへのアクセス」の入力欄に認証コードを貼り付け、「変更を保存」の青ボタンをクリックします。
これで、認証済みとなります。
下にある「バックアップ設定」から、保存するDropboxのフォルダーや、保持するファイルの数を指定できます。
手動でバックアップ実行
スケジュールを設定した場合は指定の時間にジョブが実行されますが、それ以外にも手動でバックアップを実行させることができます。
ジョブの一覧から「今すぐ実行」をクリックすると、バックアップが実行されます。
バックアップ実行のログ
サイドメニュー「ログ」から、直近のバックアップのログを表示します。定期バックアップが正しく行われているか確認できます。
バックアップデータのダウンロード・削除
サイドメニュー「バックアップ」から、バックアップファイルのダウンロード・削除が可能です。
その他の設定
特別な理由がなければ、設定を変更する必要はありません。
まとめ
BackWPupを使う大きな利点は、定期的にバックアップを取り、外部サービスにアップロードする所までを自動で行ってくれる点です。
わざわざ人がバックアップ作業を行う必要はないうえ、問題が起こった場合はエラーログが送信されるので、Webサイトの保守の手間を大きく減らすことができます。
設定項目は多いですが、難解な設定もほぼありませんので、積極的な利用をおすすめします。